ここ最近のCloudNative Dayを振り返る

CloudNative Days実行委員会によるブログ

ここ最近のCloudNative Dayを振り返る

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#CNDF2023 のCFPエントリー締め切りまで残り数日となり、徐々にイベント開催の熱も日本の気温上昇と合わせてジワジワ上がってきております。
皆様も CND公式Twitter で流れるCFPエントリー情報をチラ見しては「どんな面白い話が聞けるんだろう?」と期待に胸を膨らませているのではないかと勝手に妄想している今日この頃です。

本日は、そんな妄想を日々している実行委員会随一の賑やかし担当(≓雑用係)の “_・)つかまん( @tsukaman )”より、ここ最近のCloudNative Daysがどのような感じで開催されてきたのかを紹介します!
ずっとCNDに参加されてきた方も、今回お久しぶりとなる方も、はたまた初めて参加しちゃうぞ!っていう方も、気軽に読んで頂けると幸いです。

CNDの歴史のおさらい

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CloudNative DaysのWebサイト をご覧頂くと、2020年9月に2daysイベントとして開催された『CloudNative Days Tokyo 2020』が初めてのCNDカンファレンスのように見えてしまうのですが、実際には前身となる『JapanContainerDays(通称: JKD)』が2018年4月と12月の2回、更に2019年には4月にCNDF(福岡)、7月にCNDT(東京)、11月にCNDK(関西/大阪)となんと年3回ものカンファレンスを開催してきました。

そう、前身のJKDを除くと福岡こそが「CNDイベントを初開催した場所」なのです。そんな福岡に今回また帰ってくることができて大変嬉しく思います。 ただいま福岡!

2020年以降は皆様ご記憶の通り、全世界を巻き込んだ大規模な厄災の為にオフラインでのカンファレンス開催は実現が難しくなりました。多くのイベントが中止を余儀なくされる中、我々CNDが存続の為に選んだ道は「オンライン開催」でした。

しかし、当時はまだオンラインカンファレンス開催の知見はどこにも無い状態で、どこの団体もみんな手探り状態でイベントを開催していました。我々も様々な試行錯誤の結果、「配信基盤は自分達で組み上げるしか無い」という結論に達し、その果てに「Dreamkast」と呼んでいる独自の配信基盤システムを作り上げ、今日でも改良を加えながらハイブリッドカンファレンス基盤として活用しております。

この基盤のお陰で、2020年以降も年3回ほどのペースでCNDイベントを継続して開催できています。”Continuous”や”Sustainable”というキーワードはクラウドネイティブ界隈においても重要な要素の1つと考えていますが、それを体現するかのように活動してこれたのではないかな、と自負しています。

さてでは、どのようなイベントを開催してきたのか振り返ってみましょう。

2019年のCloudNative Days 〜オフライン現地開催でのカンファレンス〜

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まだ世界がかの疫病を経験する以前の世界でしたので、2019年は全てオフラインのみのイベントとしてカンファレンスを開催しました。そのため、登壇動画などのアーカイブは残念ながら残っていません・・・。

  • CloudNative Days Fukuoka 2019 (CNDF2019)
    • 2019/04/16 @ アクロス福岡
  • CloudNative Days Tokyo 2019 (CNDT2019)
    • 2019/7/22-23 @ 虎ノ門ヒルズフォーラム
    • OpenStack Days Tokyo 2019 と共催
    • テーマ: +Native
  • CloudNative Days Kansai 2019 (CNDK2019)
    • 2019/11/27-28 @ コングレコンベンションセンター

この頃は「クラウドネイティブ」という言葉が広がり、Kubernetesをはじめとしたクラウドネイティブ技術が徐々に本番環境でも使われ出していた時期で、技術情報の他、事例などの実践的な話などを求めて多くの方にご参加頂いていました。東京だけではなく、福岡や関西(大阪)など、様々な都市でのカンファレンス開催を実現させ、まさに日本全体でクラウドネイティブを盛り上げている実感に満ちた年でした。すでに成熟を迎えていたOpenStack Daysとの共催により、大規模にカンファレンスが開催できたことも今となっては懐かしく感じますね。

当時の記事や参加体験記などは今でもネット上で読むことができますので、是非Web検索から読んでみてください。

2020年〜2022年のCloudNative Days 〜オンライン開催への移行〜

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我々クラウドネイティブ界隈だけに留まらず、地球上の全ての人々が困難な状況と闘う月日の始まりとなった年でした。人々は分断され、会社や学校なども含め人々の接触が大幅に抑制された結果、オフラインでのカンファレンス開催も中止という判断をせざるをえない状況となりました。

カンファレンス開催どころではない状況とも言えましたが、その一方で全てを諦めて止めてはいけないという想いも人々の心に燃え上がりはじめていたのも事実で、私達もなんとか実現可能な方法がないかと模索し続けました。ただ配信するのではなく「試聴者体験をより良いモノとしたい」という想いを胸に独自配信システムを作り上げ、やっとの想いでオンラインイベント開催へと漕ぎ着けました。

  • CloudNative Days Tokyo 2020 (CNDT2020)
    • 2020/9/8-9 @ オンライン開催
    • テーマ: +Native 〜ともに創るクラウドネイティブの世界〜
  • CloudNative Days Spring 2021 ONLINE (CNDO2021)
    • 2021/3/11-12 @ オンライン開催
    • テーマ: ともに踏み出す CloudNative祭
  • CI/CD Conference 2021 by CloudNative Days (CICD2021)
    • 2021/9/3 @ オンライン開催
    • テーマ: Continuous 〜技術を知り、試し、取り入れる〜
  • CloudNative Days Tokyo 2021 (CNDT2021)
    • 2021/11/4-5 @ オンライン開催
    • テーマ: +Native 〜ともに繋げるクラウドネイティブの世界〜
  • Observability Conference 2022 by CloudNative Days (O11y2022)
    • 2022/3/11 @ オンライン開催
    • テーマ: Observe the Observability 〜知らないことを知り、見えていないものを見る〜
  • CloudNative Security Conference 2022 by CloudNative Days (CNSec2022)
    • 2022/8/5 @ オンライン開催
    • テーマ: Go "Green"〜ともに目指す持続可能なセキュリティ〜

開催は実現できたものの、理想とするようなカンファレンス体験を提供できたかについては、開催の度にたくさん反省してきたように感じています。反省を活かして多くの実行委員メンバーが努力し、改善を繰り返しながらイベント開催を重ねました。

視聴側もただ座ってカンファレンスを聞くだけでは飽きてしまうので、QAやチャット機能、オンラインディスカッションボードやバーチャル懇親会場の提供などにも取り組みました。毎回試行錯誤でしたが、これこそがクラウドネイティブ!と言えるんじゃないかな?とも思っちゃいます。

内容面でも通常のCNDカンファレンスだけではなく、CI/CDやObservabilityなどの特定分野にテーマを絞った通称「TrailMapシリーズ」の開催や、”誰でも必ず登壇できる!”というコンセプトのもと開催された CND O(Online)、その他にKontestと呼ばれる競技コンテンツなども提供でき、ご参加頂けた方にも楽しんで頂けたんじゃないかと感じています。

ただ、このようなできる限りの努力をしてきたものの、やはり胸にあるのは「オフラインで直接交流したいなぁ」という想いでした。

そしてハイブリッド開催へ・・・! 〜オフライン現地参加の復活〜

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世界を蝕んだ厄災の終焉も見えてきた2022年の冬、ついにCNDはハイブリッド開催として「オフラインでの現地会場参加」の復活を果たします。様々な規制が緩和されたとは言え、まだまだ様子見という状況は否めず、懇親会などの飲食を伴う企画には継続して制約が掛かった状況ではありましたが、それでも待望の「現地参加可能なカンファレス」を開催できたのは、ただただ「良かった・・・!」の一言に尽きるかと思います。

  • CloudNative Days Tokyo 2022 (CNDT2022)
    • 2022/11/21-22 @ 有明セントラルタワーホール&カンファレンス( ハイブリッド開催 )
    • テーマ: +Native 〜ともに広がるクラウドネイティブの世界〜
  • CI/CD Conference 2023 by CloudNative Days (CICD2023)
    • 2023/3/20 @ 日比谷国際ビル コンファレンス スクエア(ハイブリッド開催)
    • テーマ: Continuous 〜ともに回す高速なアプリケーション開発ライフサイクル〜

CI/CD Conferenceは前回からたった1年半しか経ってないにもかかわらず、多くの最新動向を踏まえた知見が集まり、クラウドネイティブ界隈のスピード感や成長/成熟度を感じるカンファレンスとなりました。小規模ながらも懇親イベント「夜イベ」も開催でき、人々がつながりあい、共に成長しあえる場所としてのカンファレンス開催ができたのではないかなと感じています。

また、オンライン開催で培ったノウハウも活かしたハイブリッド開催とすることで、限られたリソースを最大限に活用したカンファレンス運営が実現できたと考えています。ボランティアベースの実行委員ですが、Contents(企画)、Promotion(広報)、Broadcast(配信)、Creators(デザイン)、Dreamkast(配信基盤開発)、Observability(観測)という複数のチームが能動的に動き、協力し合ってこのカンファレンスを作り上げることができました。いつかこうした組織についての詳細も、このBlogでお届けしたいですね。

いざ、福岡!

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紹介してきましたCNDの歩みはいかがだったでしょうか?様々な困難を乗り越えてきた旅路でしたが、いよいよ次のマイルストーンである「福岡開催」も近づいて参りました。

CloudNative Daysは技術カンファレンスイベントですが、他方では「クラウドネイティブの世界に生きるITエンジニアの交流の場」となることも目指してイベントを構築しています。皆様それぞれにおけるCloud Native Journeyという長く果てしない旅路の「交差点」としても、 CloudNative Day sを楽しんで頂けたらとてもとても嬉しく思います。

私も賑やかし担当として精一杯楽しみますので、負けないくらい楽しんでくださいね!

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書いた人: Masataka Tsukamoto @tsukaman - CNDF2023 広報 賑やかし担当