CloudNative Days Fukuoka 2019の思い出

CloudNative Days実行委員会によるブログ

CloudNative Days Fukuoka 2019の思い出

こんにちは!CloudNative Days Fukuoka 2023 スタッフの @jacopen です。

ただいまCNDF2023、絶賛申込み受付中です!
お申し込みがまだの方は、以下のリンクからお早めに。遠方から来られる方は フライトと宿の確保 も早めにやっておきましょう。

さて、CNDF2023に興味はあるけど、そもそもどういうイベントなのかイメージが沸かないという方もいらっしゃるかもしれません。今回は、そういった方に向けて、4年前に開催したCloudNative Days Fukuoka 2019の様子を振り返ってみます。

前夜祭

CNDF2019は、前夜祭で幕をあけました。LINE Fukuokaさんのオフィスをお借りして開催したこの前夜祭ですが、早速多くの人に参加していただき、大いに盛り上がりました。

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前夜祭のセッションはこんな感じでした。HelmやArgoCDが定着し始めた時期、またService Meshという考え方が着目され始めた時期でしたね。

  • 会場スポンサーLT(LINE Fukuoka)
  • Service Meshにまつわるエトセトラについて(nwiizo)
  • Helmの話(バルゴ)
  • showKsの紹介(jacopen)
  • 俺の中で今完全にArgoCDが熱い!!!(pyama86)

イベント本番!

そして迎えたCNDF2019本番。会場は福岡市の中心にあるアクロス福岡でした。緑におおわれた個性的な建物が目を惹きますねー!

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イベントは、2023もチェアを務めてくださっているudzuraさんのトークで始まりました。

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その中で、 明星和楽 というクリエイティブとテクノロジーのイベントを引き合いに出しながら、以下のように語られていました。

福岡のカオスっぷりって、僕はとてもポジティブに捉えてまして、やっぱりそういうごっちゃまぜのところから新しい何かは生まれるのかなと思っていまして。
このカオスってクラウドネイティブとよばれる界隈の雰囲気にぴったりかなと私は考えていて、だからこそ、そのクラウドネイティブのイベントを福岡から始めようというのは興味深い話だなと思っています。

まさにそれですね 。今回、CloudNative Daysが地方開催を再開するにあたって福岡を選んだのも、このカオスさ、熱気を魅力に感じたからこそだと考えています。

ちなみにここで宣伝なのですが、CNDF2019のセッションの様子はYouTubeに動画として上がっており、上記のudzuraさんトークも含め、今でも視聴することが可能です!

魅力的なセッションたち

さて、熱いudzuraさんのオープニングトークで始まったCNDF2019ですが、魅力的なセッションが盛りだくさんでした。

今でも視聴可能なものについてはYouTubeリンクを張ってありますので、是非ご覧ください。

Kubernetesはキャズムを超えるのか by Shingo Kitayama / Red Hat

Red Hatの北山さんによるセッション。Red Hatによるキーノートセッションでしたが、Red Hat製品に依らずOSSを含めたKubernetes全体について、キャズムを超えたのかどうかを語っていただきました。

CNDFのプロジェクトは、 キャズムを超えたと判断されるとGraduated とされます。2019年当時、6つのプロジェクトがGraduatedになっていたようです。2023年現在では20プロジェクトがGraduatedになっていますね。

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とはいえ、日本のエンタープライズにおいてはまだまだキャズムを超えられていないと。超えるためには、公共や金融、製造/流通、通信事業といった社会的説明責任を伴うワークロードに対応していくことが重要だと述べられていました。

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この登壇から4年。金融においては、Kubernetesを採用したという話をよく耳にするようになってきました。FinTech領域はもちろんのこと、銀行の勘定系においても採用した事例が登場しています。

通信事業においても、5Gコアネットワークにコンテナ技術を採用する例が次々に登場しています。

これは筆者(@jacopen)の私見ですが、2021年ごろに日本のエンタープライズにおいてもKubernetesはキャズムを超えられたのではないかと考えています。このあたりについても、是非意見を交わしてみたいところですね。

地銀のDevOps推進を支えるクラウド & コンテナ基盤とは by Seiji Nakano / Fukuoka Financial Group

続いてご紹介するのは、福岡フィナンシャルグループ(FFG)の中野さんによるセッションです。FFGが取り組む内製化とDevOpsの取り組みについて語っていただきました。

金融というしっかりとした業種でありながら、しっかりとしたアジャイル開発に挑戦されており、付箋紙を活用したイベントストーミングも紹介されていました。また、AWSとOpenShiftの活用、CI/CDのパイプラインについて、そして直面している悩みについても語られていました。

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みなさん、金融という業界でこういったアジャイル開発やクラウドネイティブ技術を活用していくことについて、どんな雰囲気で受け入れられるんだろうと気になりませんか? このセッションでは、そういった銀行ならではの話も語られていました。

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世間一般のだいたいの方は、銀行は厳しいんだろうなというイメージをお持ちなんだと思います。ですが、それは間違いです。銀行は、 超厳しい が正しいです。(会場笑)

新しい挑戦の裏には、やはり既存の価値観や考え方とのすれ違いもあったようです。

ですが、最後には力強いメッセージで締められており、非常に面白く興味深いセッションでした。

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FFGといえば、前述のキャズム話でもリンクを紹介していますが、 みんなの銀行 が勘定系までクラウドネイティブ技術を採用したということで大変話題になりました。

こちらについては、CloudNative Days Tokyo 2021でお話しいただいています。併せてご覧ください。

飛び込もう、Cloud Nativeの世界 by Kazuto Kusama

こちらは手前味噌ですが、わたくし@jacopen がキーノートで登壇する機会をいただいたので、クラウドネイティブの世界にデビューするみなさんに向けてお話しさせていただきました。

クラウドネイティブ技術やMicroservicesといった手法論はあれど、そういったものを採用するだけではクラウドネイティブの実践にはならないんですよと。ましてや、Kubernetes=クラウドネイティブではないんですよと。

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大事なのは、クラウド技術の活用によって人間が最大限強化されるようにマインドセットを持つことです。 という話をしました。

こちらのセッションの内容については、その後考え方を整理した上で、 クラウドネイティブ思考 という名前を付けて記事を書いたりしています。

After Party

イベント終了後は、After Partyを ウォーターサイト オットー にて開催しました。アクロス福岡からもアクセスの良いオシャレな空間でした。

たくさんの人に来ていただき、最高に盛り上がりました。写真はじゃんけん大会で本のプレゼントをやっている風景。

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おいしいご飯とお酒を楽しみながら交流を楽しみました。そしてまた来年も福岡でやりましょうという話をしてCNDF2019は幕を閉じました。

コロナ禍により4年の間が空いてしまいましたが、ついにCNDF2023を企画することができました。福岡で再び皆さんとお会いできるのを楽しみにしています!
最後、繰り返しになってしまいますがCNDF2023、絶賛申込み受付中です! 今年の夏は福岡でクラウドネイティブの祭典を楽しみましょう。