バンダイナムコスタジオにおけるクラウドネイティブなゲーム開発スタジオの挑戦
バンダイナムコスタジオでは2020年度に本格的なリモートワーク開発体制が始まって以来、クラウドネイティブ化した開発環境の導入を推進してきました。 この取り組みは2021年度まではCI/CDパイプラインをクラウド化する程度にとどまっていましたが、2022年度からはゲーム開発にかかわるすべての業務に対応できる、クラウドネイティブなゲーム開発スタジオの実現を目指しています。最終的な目標は、Unity EditorやUnreal Editor、各種DCCツールが実用になるGPU搭載仮想マシンを備えたMicrosoft AzureのDaaS(Desktop as a Service)インフラを提供し、ゲーム制作のパイプラインすべてをクラウドで完結できるようにすることです。 本講演では現在進行中のPoCであるBandai Namco DX Cloud Studiosを紹介し、そのサービスの核となるAzure Virtual Desktop、リモートワークを支えるVPNとネットワーク設計、大規模な運用を担うIaCとDevOpsなど、様々なクラウドネイティブインフラの活用について解説します。またこのようなDX(デジタル変革)プロジェクトを推進する会社・組織の体制についてもお話します。
Takeshi Yaegashi
Takeshi Yaegashi
株式会社バンダイナムコスタジオ
エンジニア
Linux・Unix・OSS・Go言語と比較的低レイヤな技術が好きなエンジニア。かつて組み込みシステム開発やゲームサーバ開発に従事し、現在は社内IT環境の改善や様々な製品開発プロジェクトのクラウド移行の支援などをしています。